黒窓と戦艦と囚人と
【偽造ソフトとSuper Depth】
僕が帰省する少し前のお話。
実家にあるパソコンのうち一台が壊滅し、ほどなく代替品が届いたという。
詳しい仕様は判らないけど、OS は Windows XP。 メモリは 512MB で、CPU は Pentium 4 (3GHz) らしい。
(もともと自作モノを譲り受けただけらしいので、細かいスペックは作った本人に訊くか箱を開けてみるかしないと判らない)
さっそく起動し、Windows Update を行った次の瞬間!!
いきなり画面が真っ暗になってしまった。 そして、右下にこんなメッセージが。
ちょおおおおお!!!
なにこれ、海賊版じゃん。 これが噂のブラックスクリーンか……。
◆
いくらなんでも海賊版と知りつつ使い続けるわけにはいかないので、正規品のプロダクトキーを入手する事に。
でも、その直後にインストールしたのは MS-DOS のエミュレータと PC-9801 用ゲームの Super Depth。
去年の6月に再現を試みた、あのゲーム (の本物) であります。
……うん。
せっかくのハイスペックも全くもって無意味。
そもそも Windows XP である必要性が微塵も感じられない使い方だけど、本人たちはどうしてもコレで遊びたかったらしいので結果オーライ。
◆
【囚人のジレンマ】
たまたま読んでいた本の中に、『囚人のジレンマ』 という興味深い話題が出てきた。
結構有名な話らしいのだけど、残念ながら理工英語読解や数理論理学などでは紹介されなかった。 物事を筋道立てて考えるための恰好の題材だと思うんだけどなぁ……。
◆
[ゲーム内容]
2009年某日。 あなたと友人のマイケルは、共謀して超凶悪犯罪を働いた。
しかし、東京地検特捜部は執念の捜査によって、あなたとマイケルを逮捕。 取り調べ中ずっと黙秘を続けるあなたに対して、刑事はこう言った。
刑事 『お前たちが今回の事件に関わっている事は判っている。 だが、まだ証拠が不十分で、正当な量刑を科す事ができない』
そして、自白次第で以下のように刑期が変わると付け加えた。
・ もしも2人とも黙秘を続けた場合、充分な証拠を出せないため2人とも懲役3年
・ 2人とも自白した場合は証拠が揃うため2人とも懲役5年
・ 1人が自白し、もう1人が黙秘を続けた場合であっても証拠は揃う。 自白した方は酌量によって懲役1年に減刑、黙秘を続けた方は懲役6年に増刑。
2人はそれぞれ別室に隔離され、口裏を合わせる事はできない。
すなわち、相手を信じて黙秘を続けるか、裏切って自白するかは自分一人で判断しなければならないという事である。
◆
【どちらを選ぶべきか】
ここで、なるべく 『あなた』 にとって都合の良い展開になるように、場合分けを用いて考えてみよう。
<<マイケルが自白した場合>>
・ あなたは黙秘を続ける → あなたの刑は懲役6年
・ あなたも自白する → あなたの刑は懲役5年 ◎
<<マイケルが黙秘した場合>>
・ あなたも黙秘を続ける → あなたの刑は懲役3年
・ あなたは自白する → あなたの刑は懲役1年 ◎
……このように、どちらに転んでも相手を裏切って自白した方が刑期を短くできる。
◆
【本当にそれでいいの?】
ところで、相棒のマイケルも同様に考え、同じように自白をしたらどうなるか。
2人はどちらも懲役5年の刑に服する事になる。
しかし、もしも2人が互いに信頼し、黙秘を続けた場合、2人はどちらも懲役3年の刑で済む。
もしあなたとマイケルが今後も共謀して同様の犯罪を続ける事を考えた場合 (←いいから足を洗えよ)、そのたびに懲役5年も科されていたのでは面白くない。
このゲームを不定回繰り返した場合、最も 『あなた』 にとって都合のよい結果が得られるようにするためには、どういった戦略を用いればよいのか――という話に繋がっていくのだが、ここで時間切れなので今日はこの辺で。
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